矯正歯科コラム

2020.01.29

矯正治療は創造の医療

今回は矯正治療の特殊性について考えていきたいと思います。
医療は一般的に、病気やケガになったところを元の状態に戻すことを目的としますが、矯正治療の場合は、復元すべき「元の状態」というものが通常ありません。つまり、矯正治療は、歯ならびや咬み合わせを、今の状態よりもさらに良いな状態に作りかえる、「創造の医療」なのです。
このことは、一人の患者さんについて、矯正治療の「目指すゴール」や「正解」というものが必ずしも一つとは限らないことを意味します。
患者さんの価値観や要望はもちろんのこと、術者の考え方によっても、治療方針が変わることがあります。
したがって、ある患者さんが素晴らしいと感じた矯正医でも、別の患者さんからは相性が悪いと思われることは十分にありえます。
主治医の先生から説明を受けたことに納得がいかなければ、思い切ってセカンドオピニオンを求めることも、後悔しない治療を受けるために必要かもしれません。
皆さまひとりひとりに、安心して治療を委ねられる先生が見つかることを願っております。