矯正歯科コラム

2020.05.13

その矯正治療、本当に必要ですか?

前回まで数回にわたり、子どもの時期に行う矯正治療の症例についてお話をしてまいりました。紹介した症例以外にも一期治療が必要と判断されるケースはあり、患者さんの状況や要望によって個別に判断するのが良いでしょう。

矯正治療のゴールはあくまでも永久歯列で整った状態です。前出の通り、一期治療は使用する装置が簡便で期間も短いため、簡単に行うことができる印象がありますが、将来の顎骨の成長や歯列の変化を見通し、有益性を判断した上で行う必要があるためかえって難しいのです。

歯ならびが気になるからとりあえず並べておきましょう、拡大しましょうといった治療には注意が必要です。どんな症例でも早く治療した方が良いとか、顎を拡大すれば抜歯しないで治せるということは決してありません。

矯正治療にはデメリットもあります。装置をつけること自体がお子さんの心身の負担となりますから、結果が伴わないのであれば、余計な一期治療はしないようにしたいものです。診断の結果、一期治療の有益性が見いだせないと判断されれば、永久歯列まで待つという勇気や決断も必要です。