矯正歯科コラム

2020.10.06

歯の本数が足りない場合(先天欠損)の矯正治療

矯正治療を希望される方の中には生まれつき歯の本数が足りない方がいらっしゃいます。
欠損は、上の2番目の前歯、下の前歯や第二小臼歯でよく見られます。

歯の本数が揃っていないまま歯を並べても、正しい咬み合わせにすることができませんので、上下で本数を合わせたうえで矯正治療を行います。
歯の本数を合わせるには、欠損部分のスペースを確保して最終的にインプラントなどで歯を増やす方法と、抜歯する方法のいずれかがあります。矯正治療後の咬み合わせや顔立ちの変化、歯列の安定性などを考慮して、患者さんの希望も交えながら治療方針を決めていきます。

①治療前の状態。下の前歯が1本欠損し、3本しかない(通常は4本)

 

②歯の本数を合わせるため、上を2本、下を1本抜歯して矯正治療を開始

 

③矯正治療が終了、良好な咬み合わせとなる

 

成人の場合は、むし歯などで歯を失った方もいらっしゃいますが、治療方針の立案は基本的に同様の考え方で行います。