よくある質問と答え

患者様から頂くご質問と回答を掲載します。参考にして頂けますと幸いです。

初診相談を受けるにはどのようにすれば良いですか?

電話またはホームページの予約フォームからご予約ください。
初診相談にかかる時間は、説明に使用する資料をお取りする時間を含めおよそ一時間です。

カウンセリングだけでも良いですか?

話をお聞きになるだけで安心したと喜ばれる方も多いです。
お気軽にお見えください。無理に治療をすすめることはいたしません。

期間と料金はいつわかりますか?

初診相談時に分かる範囲での期間と金額を提示しますが、正式な期間と金額は検査・診断後にお出しします。

子供の治療の場合、何歳くらいで治療開始したら良い(早ければ早い方がいいのか)?

永久歯の前歯が生えそろう7歳くらいが治療開始の目安になりますが、この時期に治療をした方が良い場合と、もう少し待った方が良い場合があり、一概に早い方が良いというわけではありません。

子供の治療の場合、何才くらいで相談に行けば良いのでしょうか?

前記回答の理由から、治療開始の年齢や時期については、患者さんやご家族のみで判断のつくことではありませんから、気になることができた時点でいつでも相談におみえください。

小さいうちから顎を広げれば歯を抜かないでよいと聞いたのですが?

抜かない矯正治療として普及しているようです。拡大床という取り外しができるプレートタイプの装置をつけて歯の生えるスペースを作ろうとするものが多いようです。
どんな症例でも早めに治療すれば、安価で簡単に、しかも抜かずに治療できるように謳われていますが、決してそのような装置ではありません。
顎がどれくらい大きくなるかは先天的な要素が強いので、一概に装置の効果を謳うのは無理があります。床装置だけで治ったという場合は、そもそも治療が不要であった(装置を使わなくても顎が大きくなった)かもしれません。
不正咬合になる原因は患者さんによって様々です。こどもの矯正治療は今後の成長予測を含めた長期的な見通し(拡大した歯列が今後も安定するか、永久歯列での矯正治療の必要性はどうか等)が必要です。
将来の見通しもなく漫然と装置を使用するのはとても危険です。 参考になる症例もご覧ください。

日本歯科矯正専門医学会 失敗しない矯正治療 NG矯正の症例#11
http://www.jso.or.jp/html/ng/ng_p11.html

兄妹共に矯正は必要ですか?

ご兄弟のうち、どちらの治療を優先して行うかということですと、こどもの時期の矯正治療は、歯ならびや咬み合わせ、骨格や今後の成長など、状態に応じて適切な開始の時期が異なります。必ずしも見た目の状態(悪さ)につれて必要性が高いということではなく、親御さんの見たてだけで、ご兄弟の治療の必要性や優先順位を判断するのは困難です。
心配なことがあれば相談にお見えください。こちらで適切に判断をします。

大人でも矯正治療を受けられますか?

歯と歯ぐきが健康できちんと歯みがきができていれば、何歳でも可能です。
こどもの時に歯ならびや口元が気になっていたものの治療を受ける機会に恵まれず、大人になって治療できるようになったという方がたくさんいらっしゃいます。

通院期間や間隔は?

こどもの矯正治療(一期治療)の場合、およそ半年から一年くらいで、月一回の来院です。永久歯の矯正治療の場合、およそ一年半から二年半で、月一回の来院です。
治療後の経過観察の時期は、およそ二年間で、年に三回程度の来院です。

もし、治療中に妊娠しても治療は続けられますか?

体調が悪い時や、出産前後は治療をお休みすることがありますが、大きな問題はありません。お休みの間もゴムなどの補助装置を指示通り使ってもらえれば、治療の遅れも少なくて済みます。
しかし、この時期は歯みがきがおろそかになりやすいので、注意が必要です。

治療中に引越しになったときは?

毎月の来院が可能であれば、当院で治療を続けますが、難しいときは継続治療を引き受けてくれる県外の矯正専門医院を紹介いたします。
支払い済みの装置代は治療の進行状態に応じて返金(清算)し、引き継ぎ先の医院へのお支払いにあてていただけます。

結婚式を行う予定がありますが、矯正治療を始めても大丈夫ですか?

結婚式の際には、希望があれば一時的に装置を外すことができます。
歯の隙間が目立つ場合には、仮歯をつけて目立たないようにします。

吹奏楽をしていますが、矯正治療をしても支障はありませんか?

装置になれた後は、装置をつけたまま演奏することは可能ですが、装置をつけた直後は楽器の種類によっては演奏がしにくくなることがあるようです。
そのため、演奏会など大事なイベントなどがある場合は、終わるまで装置をつけるのを待った方が良いと思います。

球技(ラグビー、バスケ)の部活をしています。矯正治療をしても支障はありませんか?

顔に人やモノがぶつかることで、口腔内を損傷しやすくなっているので、注意が必要です。市販のマウスピースを使用すると安心かもしれません。
歯科医院で製作するオーダーメイドのマウスピースは、矯正治療の妨げになるので使用できません。

抜歯が必要か?

場合によっては必要です。
矯正治療のために健康な歯を抜きたくないという気持ちはよくわかります。術者としても歯を抜かずに目的を達成できないかをまず考えます。
あごの骨の大きさと歯の大きさのつり合いが取れておらず、歯ならびが悪い場合は、無理に拡大をして並べると歯周組織への影響、口元の突出、治療後の安定に問題が残ります。上下の顎の骨が前後的にずれている場合は、単に歯を並べただけでは咬み合わせに問題が残ります。このような場合は抜歯のデメリットを補うだけのメリットがあります。
可能な限り患者さんの要望に応えられるようにいたしますので、来院時にお尋ねください。

矯正装置をつけていると、むし歯になりやすいですか?

矯正装置があると歯みがきがしにくくなります。けれども、正しい方法でていねいに歯みがきをしたり、食生活指導やその他の口腔衛生指導を守っていただくことで虫歯や歯ぐきの病気の心配はなくなります。
歯みがきはきちんとできるまで指導を行います。必要があれば歯みがき指導に加え歯科衛生士による専門のクリーニング(PMTC)を行います。
また、リスクがとても高いと判断されるような患者さんについては、きちんと歯みがきができるようになるまで治療開始を待つこともあります。

痛いですか?

個人差がありますが、痛みを感じることがあります。かんだ時に痛いという方が多いようです、 装置をつけた後や、毎月の調整後に痛みを感じやすく、だいたい数日で慣れてきます。私も矯正治療を受けているため、治療による痛みも経験しています。
心配なことがあればご相談ください。

治療中の食事で気をつけることはありますか?

基本的には通常の食事で大丈夫です。しかし硬いものを食べるときは装置を壊さないように注意する必要があります。また、粘着性の高いもの(ガムやソフトキャンディ)も装置にくっついたり、歯みがきがしにくくなるので、なるべく避けたほうが良さそうです。

矯正以外の処置は行っていないのですか?

はい。抜歯や虫歯の治療などは紹介元やかかりつけの一般歯科医に依頼します。かかりつけの先生がいない場合は、信頼できる先生をこちらから紹介します。
一ヶ所の医院で全ての治療を行いたいという患者さんの要望が一定数あるのは事実ですが、ご面倒をおかけしてでも、それぞれの専門分野の歯科医師の治療を受診できるメリットを感じていただけると思っています。

歯科医院であれば、どこでも矯正治療は受けられますか?

わが国では、歯科医師であれば誰でも治療経験の有無に関係なく「矯正歯科」を標榜して治療を行うことができます。残念ながら、診療所の標榜科目だけで歯科医師の矯正歯科に関する専門性や教育・研修の経歴を判断することはできません。
矯正歯科専門の医院であること、各種学会での認定を受けていることなど、患者さん自身で取得できる情報が一応の目安にはなりますが、もっとも良いのはかかりつけの歯科医院の先生から紹介を受けることと思います。

部分矯正はできますか?

審美的理由などで、気になる部分だけを歯を並べることはできなくはありませんが、部分的に並べただけでは上下の咬み合わせに問題が残ったままになることが多いので、適応は限られています。

再治療が必要になったときは(後戻りが気になるときは)?

すべての患者さんで治療後の状態を100パーセント維持することは残念ながら不可能で、数は多くありませんが再治療を希望される方がいらっしゃいます。
もし、2年間の保定中(治療終了後の観察期間)に生じた再治療は当院がすべて費用を負担して行います。
保定期間後の再治療については、毎回の処置料と保定料のみで行います(検査・診断料・装置代は不要です)。

なぜオーダーメイドの矯正にこだわっているのですか?

矯正医として、臨床を表現する道具として最も適切で使いやすいと考えているからです。
道具の使いやすさは人それぞれで、どの道具がより優れているかということではありません。歯の見えている部分に物理的な力をかけ、歯根の周りの骨を代謝させて歯を動かすという、矯正治療の基本的な仕組みはどの装置でも同じで、これから先も革新的な医学の進歩がない限り変わらないからです。
ただし近年、「最新の治療」として喧伝される様々な装置の多くは、審美性や術者の省力化など、医療の質には根本的に関係ない部分がフォーカスされ、道具を扱う医師のモラルの問題もあり、果たして道具の進歩が臨床の質や、患者さんの福利の向上につながったのか疑問に思うところもあります。
とくに近年普及が進んでいるマウスピース矯正は、その気軽さから患者さんだけでなく術者側の治療のハードルも大きく下げました。不可能な歯の移動があるなど、限られた症例しか治すことができず、現状では問題の多い方法です。歯科矯正分野の学術団体から、マウスピース矯正に関する見解が出ております。ぜひご覧ください。

●日本臨床矯正歯科医会 カスタムメイドのアライナー型矯正装置(マウスピース型矯正装置)に対する本会の見解 https://www.jpao.jp/10orthodontic-dentistry/1020thinking/post_112.html

●日本矯正歯科学会 アライナー型矯正装置による治療指針 一般公開にあたって
http://www.jos.gr.jp/news/2017/0323_00.html

これから治療を始めようと考えている方は、ご自身の治療について何が最も大切かをよく考えて方法を選択していただきたいと思います。

矯正装置で目立たないものはありますか?

装置のページをご覧ください。多くの患者さんは目立ちにくいプラスチックやセラミックの装置を選択されます。さらに目立ちにくくするために、ご要望に応じてもっと後方の歯にも目立ちにくい装置を使ったり、ワイヤー類も目立たないものを使うこともできます。
ご来院の際に実物の装置でご確認ください。

裏側の装置との違いは?

装置が裏側につくだけで、仕組みは表側と同じです。
しかし、隣接歯のブラケットとの間隔が狭いのでしっかりとしたワイヤーが入れにくかったり、装置の特性上、前歯を後方に動かす際にはワイヤーがブラケットから抜ける方向に力をかけるので、前歯を大きく後退させるような治療には不向きな点もあるなど、症例によっては良い結果が得にくいため、治療法の選択には注意が必要です。

支払い方法は?

装置代については、治療終了までに無金利で分割してお支払いいただくことが可能です。
詳しくは初診相談時にお尋ねください。

クレジットカードでの支払いは可能ですか?

可能です。クレジットカードの他に各種電子マネー(WAON、楽天edy、交通系IC)が利用できます。

治療期間が長くなると費用が高くなりますか?

当院では来院ごとに処置料をいただいておりますが、治療開始前の診断時に治療期間(処置回数の上限)を決めて、もし上限をこえて処置を行なった場合には処置料はいただかないシステムとしております。

治療費は医療費控除の対象になりますか?

対象となる場合があります。成人の方の場合、美容目的のみでない旨の診断書(必要があればお出しします)があれば認められることがあります。

矯正治療について必要な情報が知りたい

インターネットで検索すると、様々な医院のホームページの情報が見つかりますが、ホームページには医院にとって都合のよいことしか書いていないことが多く、すべての情報が正しいということではありません。
「最新の治療」「痛くない」「抜歯しない」「見えない」など、患者さんにとって耳ざわりのよい言葉をつい信じたくなってしまいますが、本当に必要な情報は取りづらかったり、見落としやすいものです。
JSO(日本歯科矯正専門医会)の「失敗しない矯正治療」のページが非常に参考になります。矯正治療をお考えになっている方はぜひ一度ご覧になることをおすすめいたします。
http://www.jso.or.jp/html/ng/index.html